北海道の桜の開花 道内は広いために、地域や標高などの生育環境や天候にとって、開花の時期は異なります。まず、道南地区(函館、松前周辺)の4月下旬ごろから始まります。同じオオヤマザクラ(エゾヤマザクラ)でも、道北の稚内や、道東の根室での開花は、5月の中旬過ぎとなります。
北海道在住の桜の研究家 浅利政俊さんは、日本の桜の品種の約3分の1にあたる105種の桜を育成した方です。「桜博士」浅利政俊さんによって松前で生まれた新品種の桜は約100種類。戦後の昭和28年、小学校教諭だった浅利政俊さんは、全国から集めた桜を子供たちと共に品種改良し、松前独自の桜を育て上げました。
道内随一の桜の名所 函館から南西に約100km離れた松前町は、日本さくらの会選定の「日本のさくらの名所100選」にも選ばれた桜の名所です。松前城を背景に、八重桜を中心とする250種以上もの桜が約1万本次々と咲きます。桜見物のかたわら、桜見本園や桜資料館などで桜に関する勉強もできます。
北海道で咲く主な桜 オオヤマザクラ(エゾヤマザクラ)、ソメイヨシノ、チシマザクラ、ウワミズザクラ、ミネザクラ、カスミザクラ、ミヤマザクラ、シダレザクラ、里桜などです。詳しくは「北のさくら図鑑」でご覧いただけます。
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北色桜写真館 |
ここでは、私が撮影した桜の写真を紹介します。 2003年4月から撮り始めました。 これからも北海道の春を彩る桜を追いかけて、 写真を随時追加していきたいと思っています。
なお、下記に表記されている開花期は、一般的なもので北海道のものとは異なります。 ☆マークのついた桜は、正しい名かどうかを追跡中です。
■最新更新日:2003年6月6日 |
大山桜/オオヤマザクラ |
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系統:オオヤマザクラ
花弁の色:淡紅色
大きさ:中輪〜大輪
花弁数:一重
開花期:4月上旬
北海道・本州・四国の冷温帯に分布する野生種です。エゾヤマザクラ、ベニヤマザクラとも呼ばれています。「ヤマザクラ」や「カスミザクラ」に比べ、花が赤くて大きいのが特徴です。
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大島桜/オオシマザクラ |
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系統:ヤマザクラ
花弁の色:白色
大きさ:大輪
花弁数:一重
開花期:3月下旬〜4月上旬
淡緑色の若葉とともに開花し、花と葉は芳香があります。伊豆七島に自生し、潮風に強い桜で、伊豆大島に多いのでオオシマザクラと呼ばれています。桜餅の桜の葉には、この桜が使われています。大島では、「カンザキオオシマ」という早咲き種が1月頃から咲き始めます。
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染井吉野/ソメイヨシノ |
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系統:オオシマザクラ×エドヒガン(交雑種)
花弁の色:淡紅色
大きさ:中輪
花弁数:一重
開花期:4月上旬
葉の出る前に咲き、花や葉には毛があります。成育が速く接木が簡単なため、日本各地に最も広く植えられている代表的な桜です。明治初年に東京の染井(豊島区)の植木屋が、吉野桜の名で売り出し、のちに染井吉野と名付けられました。桜の開花宣言は、一般的にこの桜の開花をさします。
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霞桜/カスミザクラ ☆ |
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系統:カスミザクラ
花弁の色:白色〜淡紅色
大きさ:小輪〜中輪
花弁数:一重
開花期:4月下旬
北海道・本州・四国に分布する野生種です。ヤマザクラに比べ花期が遅く、葉の形態も異なります。
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枝垂桜/シダレザクラ ☆ |
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系統:エドヒガン群エドヒガン系
花弁の色:淡桃色
大きさ:小輪
花弁数:一重
開花期:4月上旬
「エドヒガン」の変種。幹の高い所から枝が横に広がり、さらに細い枝が長く垂れ下がります。別名「イトザクラ」。枝が優美にしなだれる姿は、鑑賞価値が高く、京都府の花に指定されています。紅の濃い「ベニシダレ」、八重咲きの「ヤエベニシダレ」もあります。 |
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こちらは、八重の枝垂桜です。雨情枝垂(ウジョウシダレ)でしょうか? |
楊貴妃/ヨウキヒ |
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系統:ヤマザクラ群オオシマザクラ系
花弁の色:つぼみは濃紅色、開花時には淡紅色
大きさ:中輪
花弁数:八重(20枚ほど)
開花期:4月上旬
昔、奈良地方にあった桜で、花色も優れ豊満なので、中国の楊貴妃を連想して世人が名付けました。 |
関山/カンザン ☆ |
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系統:ヤマザクラ群オオシマザクラ系
花弁の色:濃(深)紅色
大きさ:大輪
花弁数:八重(30枚ほど)
開花期:4月中旬〜下旬
明治初年、東京荒川堤の桜として有名になった桜です。八重咲きの大きな花があでやかに咲く代表的な里桜で、花を塩漬けにして、さくら湯に使われます。並木や公園樹として広く植栽され、海外でも好んで植えられています。 |
御衣黄/ギョイコウ |
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系統:ヤマザクラ群オオシマザクラ系
花弁の色:淡黄緑色
大きさ:小輪
花弁数:八重(11〜15枚ほど)
開花期:4月中旬〜下旬
淡黄緑色の花が咲く珍しい品種の八重桜です。開花が進むにつれて、花弁はやや外側にそり、中央に紅色の線が現れます。このように緑色になった花は、花弁が葉から変化したことを示しています。写真は開花したばかりの頃。
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つぼみの状態でも、花弁が黄緑がかっているのがわかります |
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開花がすすみ、紅色の線が現れてきました |
普賢象/フゲンゾウ |
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系統:ヤマザクラ群オオシマザクラ系
花弁の色:淡紅色(開花が進むにつれ白色)
大きさ:大輪
花弁数:八重(20〜40枚)
開花期:4月中旬〜下旬
室町時代から京都地方にある有名な里桜。花の中から緑色に葉化した二つの雌しべが突き出し、その先端(花柱)が屈曲しています。普賢菩薩の乗ったゾウの鼻を花にたとえ、その二個の花柱を牙に見立ててこの名が付けられました。 |
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葉化した二本の雌しべが、ぴょこんと顔を出しています |
松前早咲/マツマエハヤザキ |
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系統:ヤマザクラ群カスミザクラ系
花弁の色:淡紅色
大きさ:中輪
花弁数:八重(12〜16枚)
開花期:4月上旬(5月上旬@北海道)
「タカサゴ」と「カスミザクラ」の中間品種。里桜のなかでは開花が早く、北海道の松前では5月上旬から中旬頃に咲くのでこの名が付きました。松前町の光善寺境内に原木があります。別名「ケツミャクザクラ(血脈桜)」。葉、葉柄、萼などに少し毛があります。
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紅豊/ベニユタカ |
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系統:マツマエハヤザキ×リュウウンインベニヤエ(交雑種)
花弁の色:濃紅色
大きさ:大輪
花弁数:八重(15枚ほど)
開花期:4月中旬
北海道松前で交配、育成(1961年に作出)された桜です。豊かな重弁の桜となったので、この名が付けられました。
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西洋実桜/セイヨウミザクラ |
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系統:セイヨウミザクラ
花弁の色:白色
大きさ:小輪
花弁数:一重
開花期:5月
別名「サクランボ」。西アジア原産です。果樹として栽培され、庭にも植えられます。
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花が終わり、実が現れてきました |
白妙/シロタエ ☆ |
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系統:ヤマザクラ群オオシマザクラ系
花弁の色:白色
大きさ:極大輪
花弁数:八重(10枚〜15枚ほど)
開花期:4月上旬〜中旬
昔、東京荒川堤に移植された里桜です。花の色が名前の由来ですが、外面に淡紅色が少し出ています。白花の八重桜の中では代表的な桜で、樹勢が強く大木となります。アマヤドリに似ていますが、花柄がより短いのが特徴です。
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一葉/イチヨウ ☆ |
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系統:
花弁の色:淡紅色(満開時には白味がかる)
大きさ:大輪
花弁数:八重(25枚ほど)
開花期:4月中旬〜下旬
名前の由来は、花の中心から葉化した雌しべが1本でることから。雄しべは退化して短く、雌しべは子房が緑色に葉化していて、先に柱頭の部分が残ります。よく見ると葉化した子房が2個出る花も多く混ざっています。
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雨宿/アマヤドリ ☆ |
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系統:
花弁の色:白色
大きさ:大輪
花弁数:八重
開花期:4月中旬〜下旬
花は下に向かって垂れており、傘のようにみえます。北海道松前町の松前城東石垣に名木があります。
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その他のサクラ |
淡紅色・八重咲・大輪 |
淡紅色・八重咲・中輪 |
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淡白紅色・八重咲・大輪 |
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